オリックス吉田輝星投手(23)が巻き返しの開幕1軍アピールだ。宮崎キャンプの21日、自身2度目の対外試合となった楽天との練習試合に登板。「キャンプ中で一番強く投げられた。その中でもバランスが崩れている感じは少ない。ちょっと前進した感じ」。育成2選手を含む若手に対し、1回わずか8球、3者凡退で終えた。代打青野を三ゴロ、大河原は高め直球で3球三振。柳沢も三ゴロ。最速は146キロを計測した。

開始から雨交じり。予定は9回だったが、雨脚が強くなっての試合打ち切りも想定して7回に前倒しして登場。そこからも首脳陣の期待がうかがえる。中嶋監督は「今日は1イニング全開。腕を振れる状態になってきた」と評価。さらに「いきなり5(回)とかじゃなく、1イニングずつの積み重ねが先発投手だと思いますんで」と、これまで明かさなかった起用法について、先発として考えていることをほのめかした。

吉田は前回17日の日本新薬戦で2ランを浴び2回2失点。キャンプ序盤から取り組むバランスと出力の兼ね合いを課題を挙げたが、少しずつ身になって結果もついてきた。次回は24日DeNAとの練習試合に登板予定。「ガムシャラに腕を振る全力じゃなく、腕を走らせる感覚で。球数も増やしながら練習したい」。22年には日本ハムで51試合登板。トレード移籍した新天地で、懸命に生き残りの道を探っている。【大池和幸】