阪神の開幕ローテ候補、才木浩人投手(25)が今春実戦で初失点。3回4安打2失点(自責1)だったが、収穫の多いマウンドとなった。

初回2死からカリステに中前に運ばれたが、細川を直球で押し込んで中飛に仕留めて無失点。2回も3者凡退に抑えた。

しかし、1-0の3回、先頭山本の二塁打から2死三塁とされると、三好に直球を中前にはじき返されて同点。続くカリステの二ゴロを渡辺が後逸し、一、三塁とピンチが広がると、細川に甘く入ったカーブを左前に運ばれて勝ち越しを許し、この回限りでマウンドを降りた。

才木は「結構自分の中では感触良かった。カーブとかスライダーとかのストライク率もだいぶ高かった。打たれたのも結局コースが甘いボール。普通に自分の中ではいい感じかな」と振り返った。課題は明確だ。

それと同時に手応えをつかんだマウンドだった。「(坂本)誠志郎さんとかと話して、今日真っすぐとかフォークとか感じが全然悪くなかったので、これで抑えても何の収穫にもならないから、変化球とか続けてみようかと話していた」と2回以降は変化球を続けるなど普段とは違う配球を試した。「バッターの反応とかを試せたのですごい良かった。こういう配球ができるとか、組み立てがある程度できたらシーズン中も生きてくることなので良かった」と坂本とのバッテリーでシーズンではできない配球で新たな引き出しを探った。

今春キャンプでは12日紅白戦で1回無失点、18日練習試合広島戦で2回無失点と好投。実戦3試合目にして初失点を喫したが、実り十分だった。