巨人阿部慎之助監督(44)がガチサバイバルを合図した。2月29日、那覇からの直行便で台湾・台北入り。3月2日に中信ブラザーズ戦、3日に楽天モンキーズ戦(いずれも台北ドーム)に臨む。今回の親善試合は球団創設90周年の記念事業の一環として開催されるが、選手たちには開幕を見据えた競争を求める。

個々の技術、体力の向上を最優先に掲げた春季キャンプの打ち上げから一夜明けた。台北行きの搭乗口の前で少しだけ足を止めた。「(ここからは)自分で個々の立場をわきまえてやってほしい。(結果を)出さなきゃいけない選手もいるでしょ。そういう選手は結果をしっかり見る」と言った。一塁岡本和、三塁坂本、遊撃門脇、捕手大城卓を除くポジションはレギュラー争いの対象になる。

投手も開幕ローテ、守護神を含む勝ちパターンを固めていく。野手のベンチメンバーも1軍生き残りへのアピールが必要になる。阿部監督は「(ふるいに)かけていかないとね。最後の東京ドームはベストメンバーでいくと思ってるから、それまでに入れ替えだったり考えながらやっていく」と説明した。

台北での2試合を皮切りに、3月8日からの関西、九州、北海道までの長期ロードのオープン戦8試合が続く。同19日から本拠地に戻って総仕上げの5試合を消化して開幕へと進む。開幕スタメン、開幕1軍をかけた“10番勝負”が台北から本格化する。(台北=為田聡史)

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