巨人阿部慎之助監督(44)が郡拓也捕手(25)のトレード加入の相乗効果を展開した。

捕手でのプロ入りも、日本ハム時代は投手以外の内外野を守ってきた。昨季のイースタン・リーグでのスタメンは捕手1試合、一塁29試合、二塁11試合、三塁8試合、遊撃2試合、外野35試合(左翼8、中堅18、右翼9)だった。「内野のカバーだったり、外野も競争だからね。右打者の外野はオコエと萩尾くらいでしょ。浅野もいるけど。そこに入ってきてくれたらいいなと」と期待した。

控えに回った場合も役割は多岐にわたる。俊足も武器の1つで、代走としての役割や、有事では第3捕手としてスタンバイも可能。郡がベンチ入りした場合は捕手2人制も視野に入れ「そしたら投手を入れたりもできる」とチーム全体として用兵の幅が広がると説明した。

阿部新体制後、3件目のトレードを成立させた。積極的に戦力を出入りさせて、補強ポイントにアプローチしてきた。12日からソフトバンク3連戦、16日からは日本ハム2連戦を経て、19日ロッテ戦から本拠地に戻る。「東京ドーム帰って、残り3つ。そこで絞るよ」と開幕1軍への生き残りサバイバルは最後の最後までもつれ込んでいる。その競争にスーパーユーティリティープレーヤーの郡も加わった。【為田聡史】

◆若林晃弘(わかばやし・あきひろ)1993年(平5)8月26日生まれ、東京都出身。桐蔭学園では茂木(現楽天)と同学年で甲子園出場なし。法大4年春に二塁手でリーグ戦ベストナイン。JX-ENEOSを経て17年ドラフト6位で巨人入団。19~21年は3年続けて7つの守備位置で出場。父憲一さん(元大洋外野手)もプロ野球選手で、19年に史上7組目の親子本塁打を記録。180センチ、82キロ。右投げ両打ち。今季推定年俸2300万円。

◆郡拓也(こおり・たくや)1998年(平10)4月25日生まれ、東京都三鷹市出身。帝京3年夏の正則戦で1イニングに二盗、三盗、本盗を続けて決めた。甲子園出場なし。16年ドラフト7位で日本ハム入団。22年にオリックス竹安、ソフトバンク石川から本塁打。179センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸880万円。

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