中日涌井秀章投手(37)が6回5安打1失点と20年目の開幕へ順調な仕上がりを見せた。

初回は先頭藤岡に四球を与え、後続を断ち、4回も先頭ソト、ポランコに連打を許したが、山口をシンカーで併殺打、安田を右飛に打ち取った。5回は先頭からの連打と内野ゴロで1点を失ったが、粘りの投球で77球にまとめた。

オープン戦3試合で計11回を1失点、防御率0・82の安定感。最終登板を終えたベテランは「(状態は)普通。開幕(投手)を言われてもいいように状態を上げて、順調にいった」と自らに合格点を与えた。試合後、立浪和義監督(54)は「2戦目を任せます」と30日のヤクルトとの開幕2戦目(神宮)に先発すると公表。「経験ある投手だから、試合で存分に(経験を)出してもらいたい」と期待を寄せた。涌井はパ・リーグ時代に神宮で3戦2勝、防御率1・59を誇り、中日では移籍2年目で初登板となる。

開幕投手は横浜(神奈川)の後輩でもある柳裕也投手(29)がプロ8年目で初めて指名された。開幕投手10回の先輩として「柳もいろんな舞台を経験してるので、思いっきりプレッシャーかけていきます。緊張するな、とかは絶対言わずに、ギリギリまであおっていきたい」とニヤリ。「それくらいの方が、あいつの性格上、入りすぎちゃうと思うので。この1週間をちょっとプレッシャーと戦ってもらおうかな」。愛あるイジリで、横浜OBでの「開幕1、2フィニッシュ」をにらんだ。【伊東大介】