虎のブルペンには「無失点男」がどっしり控える。阪神岡留英貴投手(24)が2月の紅白戦から数えて実戦9試合11イニングを無失点で終えた。飛躍を期待された剛腕が満点回答で2カ月間を駆け抜けた。

「結果、しっかりゼロに抑えられたのが続いたのでよかったです」

最終戦は6回の1イニングをぴしゃり。昨季首位打者の頓宮をツーシームで凡飛に仕留め、T-岡田の内角を146キロでえぐって中途半端なスイングの空振り三振。杉本は一転、スライダーでタイミングを外して捕邪飛。「ある程度、意図して投げられたんじゃないか」と納得した。

昨季は盤石を誇ったブルペン陣だが、開幕メンバーは流動的。状態を上げられない投手が多い中で、岡留の存在が際立つ。岡田監督は「ずっとな。キャンプで良くて、オープン戦も良くて、その流れでずっと来ている」とあらためて評価。ダブルストッパーの岩崎、ゲラに次ぐ立場で3年目の開幕を迎える。

一方、先発のスペアで控える門別も開幕カードの敵地巨人3連戦に同行する予定。一時的にブルペン陣に加わる可能性がある。中継ぎ要員を経て先発ローテに入った昨季開幕直後の村上と同じような流れが踏襲されるかもしれない。

やや不安を残したリリーフ陣にあって2人の“新戦力”は心強い。岡留は「ここからが本当に勝負になるので頑張ります」と心地よい緊張感を漂わせた。

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