日本ハム大谷翔平投手(20)が、優等生キャラとは対照的な“裏の顔”を見せた。17日、千葉市内の幕張メッセで行われた日本ハムグループの商品展示会に出席。1学年上だが年齢が近く仲のいい上沢直之投手(20)と壇上にあがったトークイベントではいたずら心たっぷりに、先輩をほめ殺し、むちゃぶり、オチに使うなど、新たな一面を披露した。上沢から「だから、くそガキって言われてるんですよ」と、チーム内での意外な評判を暴露された。

 投打「二刀流」の大谷が、いつもと違う「悪大谷」に変身した。日本ハム本社イベントのトークコーナー。“標的”は、一緒に壇上に立った上沢だ。仲のよさを問われ「バチバチっすね」と、まずは場内の笑いを取った。「いや、尊敬してます」と続けて持ち上げたが、上沢からは「うそつけ!」と突っ込まれた。2桁本塁打&2桁勝利の偉業を達成しても、常に優等生コメントで真面目な性格が定着していたが一変。「ざっくばらんにと言われていたので」と、場を盛り上げた。

 先輩いじりはとどまらない。昨季終盤のCSでの経験を「プレッシャーに負けた部分がありました」と反省しつつ、「上沢さんはさすがでした」と“口撃”。登板前は大音量で音楽を聴いて集中するというエピソードを明かした上沢に対し、「(大音量が)うるさいなとかはないですけど、今日もやってくれるんだろうなと思って見てます」と、チクリと刺した。

 極め付きは「ゴミ箱にゴミを投げると、何割くらい入りますか?」というユニークな質問を受けた際の切り返しだ。「う~ん…投げないですね」と返答に窮しながら、「あっ、上沢さんは投げるらしいです」と、根拠のないむちゃぶり。上沢も思わず「こいつ悪いでしょ~。だから、くそガキって言われてるんですよ」と暴露し、反撃した。

 実はチーム内では、悪ガキイメージが定着している。福岡出身の中島が言葉に方言が交じると「うわ、なんすか今の?」としつこく問い詰めたり、「本人は気付いてないけど、急にタメ口になる」(宮西)など事例は数々。チームスタッフも「本当に末っ子っていう感じ」と分析している。

 本心から言っているわけではなく、野球に真摯(しんし)に取り組んでいる姿は誰もが認めており、上沢をはじめチームメートから愛されているのは事実。小学2年生の女児から「大谷選手のお嫁さんになるのが夢です。どうしたらいいですか?」と“求婚”される一幕もあった大谷。ユーモアセンスあふれる「悪大谷」の一面は、さらなるファン開拓につながりそうだ。【本間翼】