07年にイスラエルリーグのモディン・ミラクルでプレー経験のある元中日のマキシモ・ネルソン投手(34=無所属)が11日、イスラエル代表攻略法を指南した。

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 もう10年前の話だけど、当時のイスラエルリーグには多くの外国人選手がいて、米国人の多くは今のイスラエル代表と同じように、ユダヤ系米国人だった。彼らの結束は他の人種よりも固かった。違うチームとも同じ宿舎に泊まって生活していたんだけど、彼らは敵味方関係なく、オフはいつも一緒に過ごしていたのを覚えているよ。

 今回のWBCはテレビで見ているけど、今のイスラエル代表は2A、3Aレベルで2Aに近い。でも、当時いたユダヤ系米国人選手たちのレベルは今の代表よりも低かったと思う(今回の代表チームで当時のリーグでプレーしていたのは予備登録選手のリペツとコーチ2人の計3人)。

 ユダヤ系選手の多くは身長が高く、パワーのある打者が多かった(今回も代表野手の平均身長は186センチ)。身長が高い分、ストライクゾーンも広くなるから、高低差を利用し、直球と変化球を交え、低めにボールを集めて勝負していた(成績は13試合5勝3敗、防御率3・55)。日本にも速球派の投手は多いし、持ち球をすべて使ってタイミングを外すのがいいと思う。

 イスラエルは勢いに乗っているけど、日本にはいい投手がたくさんいるし、いろんなタイプの投手を継投で使っていくのもいいんじゃないかな。普段通りの力を発揮できれば必ず日本が勝てると思うよ。【取材・構成=福岡吉央】

 ◆マキシモ・ネルソン 1982年4月21日、ドミニカ共和国生まれ。ヤンキース傘下マイナーを経て、07年にイスラエルへ。中日には08年から5年間で84試合15勝21敗、防御率2・97。今オフはドミニカのウインターリーグで17試合、1勝0敗、防御率1・74。現在、日本の独立リーグでのプレーを希望している。