令和初の新王者が誕生した。同級1位松永宏信(31=横浜光)が同級王者新藤(宮田)のV2戦で挑戦。

初回からプレッシャーをかけてボディー攻撃を浴びせ、5回の公開採点で3-0とリード。6回にも再三ロープ、コーナーに追い込むと、この回終了後にダメージの大きい新藤が棄権。6回終了TKOで王座を奪取した。

16年にソウルでWBOアジア太平洋王座も獲得したが、日本王座は初挑戦だった。「前のベルトはただあるだけ。日本王座は会長やみんな持っている。絶対とりたかった」という気持ちが出ていた。左右ボディーが決め手になったが「ボディー一辺倒でなく、ストレートからつなげるつもりだった。練習の1%しか出ていない」と内容には不満を見せた。

日体大までは野球部で外野手だった。卒業後はパン屋に就職したが、中学のころからやりたかったボクシングを始めた。12年にプロデビューして、14年の全日本新人王決勝が唯一の黒星。右目の網膜裂孔(れっこう)でブランクも作ったが、その後は9連勝で王座をつかんだ。