ボクシングWBA世界ミドル級王者村田諒太(33=帝拳)が12月23日、横浜アリーナでWBO同級1位スティーブン・バトラー(24=カナダ)と初防衛戦に臨むことが16日、発表された。

同日に都内のホテルで開催された記者会見には、村田とともにバトラーも同席。通算戦績は30戦で28勝(24KO)1敗1分けとKO率が8割という強打の持ち主。バトラーは「1発で終わらせるパンチを持っているし、KOを狙う。村田選手は五輪金メダリストで、世界王者である理由はちゃんとある。彼のパワー、持つ全てのものを上回らなければならない」とキッパリ。世界初挑戦にも余裕の態度を示した。

バトラーの祖父で元プロボクサーのマーシャル氏は72年4月、プロデビューから23戦無敗を続けていた元WBC世界ウエルター級王者ジョン・H・ストレイシー(英国)に敵地で初黒星をつけたキャリアを持つ。番狂わせのDNAを引き継いでいる自負もあり「エキサイトし、ドキドキしている。これは自分にとってもドリームマッチかもしれないが。夢を見る男ではない。夢をかなえるために挑みます。チャンスは与えられても、番狂わせと言われても勝ちたい」と言い切った。

またWB0同級王者デミトリアス・アンドラーデ(31=米国)への指名挑戦権ではなく、村田への挑戦を決めた理由について「良い対戦相手だと思った。村田選手と対戦する方が私に分があると感じた。私は誰が相手でも試合はできるが、マネジャーやプロモーターとの相談もある。私1人の決断ではない」と説明していた。