WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が引き分けで、日本初となる2階級での王座統一を逃した。WBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)と2本の世界ベルトを懸けて拳を交えた0ー1の判定で引き分けた。ジャッジの1人は115-113でフランコを支持したが、2人が114-114のドローだった。
12年のWBA、WBC世界ミニマム級王座に続く、王座統一はならなかったが、WBO王座の6度目防衛に成功した。
※採点は本社独自
井岡一翔 | △ | ドロー | △ | フランコ |
◆井岡―フランコ戦の判定◆
ジャッジ | 井岡 | フランコ |
---|---|---|
クリストドーロー | 113 | 115 |
マーシュ | 114 | 114 |
トーレス | 114 | 114 |
2R 井岡一翔9-10フランコ
フランコが積極的に前へ出て左フックを多用。井岡はきっちり距離をとり有効打を与えず
5R 井岡一翔10-9フランコ
フランコがジャブ突き前に出るタイミングで井岡がカウンター狙い。フランコは手数をかけて圧力をかけるも、井岡は巧みにパンチを返す
6R 井岡一翔9-10フランコ
お互いに足を止め、距離を詰めた打ち合い。フランコは左右フック放ち、ガードが空いたところ井岡が左ボディーを狙い打つ
9R 井岡一翔10-9フランコ
井岡が下がりながら左ボディー、右カウンターを放つ。さらに左右フック、右アッパーでフランコを攻める
10R 井岡一翔9-10フランコ
フランコの強烈な右ストレートがヒット。井岡は左フックから右ストレートのコンビネーションで応戦。足を止めた打ち合いではフランコのパワーに押される
11R 井岡一翔9-10フランコ
フランコが真っすぐ突き進み左右連打に井岡は防戦。左を中心に反撃に出るが、決定打を奪えない。フランコの連打が止まらず、井岡は防戦に回る
12R 井岡一翔10-9フランコ
井岡が吠えて最後のラウンドに向かう。左右に動きながら左ボディーから組み立てる。ただ、フランコの勢いは衰えず、手数で圧倒。残り1分、井岡は力を振り絞り左右フックを放ち、最後に連打をまとめる。
判定はジャッジ1人が115-113でフランコを支持も、2人が114-114。規定により引き分けで両者防衛となった
井岡一翔とフランコの比較表
◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。興国高で史上3人目の高校6冠を達成。東農大2年中退で09年プロデビュー。11年に当時日本最速7戦目でWBC世界ミニマム級王座、12年にWBA世界ライトフライ級、15年に18戦目の当時世界最速でWBA世界フライ級王座獲得。17年に1度引退も、18年に復帰。19年再挑戦でWBOスーパーフライ級王座を獲得し、日本初の世界4階級制覇を達成。163・5センチの右ボクサーファイター。家族は夫人と2男。
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