新小結の阿武咲が、2場所連続で横綱日馬富士を撃破した。立ち合いで頭からぶつかると「相手の頭が自分に合わせようとして下がっていた」と冷静な判断ではたき込み。先場所優勝力士に前のめりに手をつかせた。初めて務めた初日の結びの一番を白星で飾り「最高すぎます」と声を弾ませた。同一横綱に初顔合わせから連勝は、13年春場所と名古屋場所で、同じく日馬富士を破った千代大龍以来、4年ぶりとなった。

 2日目は憧れの稀勢の里に初挑戦する。十両から幕下に落ちて心が折れかけた昨年、わざわざ出稽古に来てもらい、四股の踏み方など基礎から教わった。「今の自分があるのは稀勢の里関のおかげ。やっとここまで来た」。先場所で、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、史上初の新入幕から3場所連続2桁白星を挙げた新鋭は、横綱連破で成長した姿を見せる。