柏木由紀(32)のAKB48卒業公演が4月30日、秋葉原のAKB48劇場で行われた。

柏木は07年4月にデビュー。17年以上グループで活動し、在籍日数は歴代最多の6233日。選抜回数も歴代最多の52回と、長年中心メンバーとして第一線で活躍してきた。

これまでに何度か取材をする機会があったが、柏木には独特の「親しみやすさ」がある。カメラが回っていなくても、常に笑顔を絶やさず柔らかい物腰で丁寧に受け答えし、キャッチーな言葉選びで場を明るくする。長いキャリアの持ち主ながら礼儀正しく、かつ親しみのあるチャーミングな雰囲気で、報道陣やスタッフともフレンドリーに接していた。

卒業公演での、年が離れた後輩メンバーとの軽妙なやりとりも印象的だった。メンバーから「ゆきりんさんと干支(えと)が1周違う」「振りをごまかすのがうまくて見習いたい」など愛あるイジりが飛び、柏木が笑顔でツッコむ場面も。

総監督の倉野尾成美(23)は、柏木を「近所に住んでいるスーパーアイドル」と表現。「近所に住んでいるかのような親しみやすさがあるし、いざとなったらスーパーアイドルにすぐ変わっちゃう!」と話した。

また向井地美音(26)は、10年ほど活動をともにした柏木について「超メンタル安定人。元気ないとか、話しかけないでオーラとか一切ない。常に楽屋で一番元気で明るいんです」。千葉恵里(20)は「ニキビ隠しの達人で、ニキビができたらゆきりんさんにコンシーラーで隠してもらうのがルーティンだった」とほほ笑んだ。

ほかにも「服をくれる」「ゆきりんさんにメークを教えてもらったけど、全然覚えられない」など、ほほえましいエピソードがいくつも明かされた。キャリアを重ねた「レジェンド」ながら、その親しみやすさとブレない優しさが、後輩メンバーとの絶妙で温かい関係性を生み出していた。

卒業公演後、取材に応じた柏木は「(卒業公演で)ドレスを着るために夜ご飯を抜いたんですよ。この後はコンビニで大量に好きなものを買いこんで、めっちゃ食べます」とにやり。「マックもありだな…」とつぶやくなど、“らしさ”全開で報道陣の笑いを誘った。

17年間を振り返り、「生まれ変わってもAKB48がいい」としみじみ。今後については「臨機応変に変えようかな?アイドルだったりタレントだったり。でも、歌って踊ってステージに立つことを軸に、いっぱい頑張っていきたいですね!」。

AKB48を飛び立ち、新たなステージに踏み出した柏木のこれからに注目だ。【玉利朱音】