映画この一本

女優の才能のぞかせた齋藤飛鳥/映像研には手を出すな!(日)

大童澄瞳氏の原作コミックは、オタク道を究めたような登場人物たちが妄想と現実を行き来しながら展開する。今作は「ヒロイン失格」や「トリガール」で知られる英勉監督の果敢な実写化挑戦だ。

主人公の浅草みどり(乃木坂46齋藤飛鳥)は人見知りながら無限の空想力を持つ高校生。読者モデルで、校内でも注目の存在である水崎ツバメ(山下美月)と交渉力には優れているが金もうけに目のない金森さやか(梅澤美波)が絡む。

3人がアニメ作品を作り上げ、学園祭で上演するまでが本筋だが、原作のテイストを生かして妄想部分の枝葉の広がりまでを映像化し、その翔(と)び具合でぐいぐい引き込まれる。

浅草が抱く「最強の世界」の中で巨大ロボットのオブジェが動きだし、分解され、また再構築されたりする。「初めて触れた時の衝撃がとても大きかった」と原作の感想を語る齋藤だが、すっとんきょうな部分や落語由来のべらんめえ調をものにして、女優としての才能をのぞかせる。

混沌(こんとん)の中でも三者三様のキャラは生き生きと見え、山下は目の輝きが、梅澤はさっそうとしたしぐさが印象に残った。【相原斎】

(このコラムの更新は毎週日曜日です)

洋邦問わず、日刊スポーツの映画担当記者がオススメ映画を紹介します。

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