歌手近藤真彦が51歳の誕生日を迎えた19日、35周年記念全国ツアー「THE 三十五周年」を仙台・電力ホールでスタートさせた。「ギンギラギンにさりげなく」「愚か者」など多数のヒット曲の作詞を手掛けた伊集院静氏が来場。恩人が初めて公演を見守る中、35周年の集大成を披露した。
黄色い歓声とは対照的。黒のタキシード姿の近藤は大人の色気を漂わせながら登場した。1曲目は81年「ギンギラギンにさりげなく」。こだわって選んだ。「これを歌うとジーンとくる。よくここまで歌い続けてこられたなと思いながら」としみじみと言った。
この日、伊集院氏が作詞した全24曲を収録したセルフカバーアルバム「三十五周年 近藤真彦×伊集院静=二十四曲」をリリース。同アルバムを引っ提げての公演に、25曲中14曲は伊集院氏作詞曲を盛り込んだ。
「いい曲でファンの人たちを泣かせたい」。長年支え続けたファンへの感謝とともに、負けず嫌いな近藤らしい思いもあった。「伊集院さんに『私の詞はこんなにいい詞だった』と思わせたい。勝負だね。(伊集院氏を)意識しちゃうよね。でも初めて見られる緊張感より、楽しみの方が強いね」。そして感謝の念をにじませた。「他の作詞家の方より、男の友情が多い。アイドルより男っぽいイメージに振ってくれたのは、伊集院さんの詞が大きかったんじゃないかな」。
51歳になった今、ますますパワーアップしている。この日朝も、ジムで走り込んでから会場入りした。30年以上も歌手を続けてこられた原動力を明かすと同時に、自負ものぞかせた。「後輩たちがたくさんいるからね。彼らが仕事しやすい環境を作ってきたつもり。それだけの責任は僕にはあるからね。世の中の流れで第一線の時も、そうじゃない時もある。それでもしぶとく頑張れたかな」。
記念ツアーはデビュー日の12月12日に行う東京・日本武道館公演まで続く。19年ぶりのNHK紅白歌合戦出場について水を向けられると即座に言った。「しがみついてでも出たい気持ちはゼロだけど、お声が掛かれば行きます。トリでいくよ。トリでいくから!」。周囲が慌てても涼しい顔のまま。35周年を迎えてもやんちゃな一面も変わらない。「動いて動きまくる35周年にしたいね」。パワー全開で記念ツアーの幕を開けた。【近藤由美子】




