NHK連続テレビ小説「わろてんか」(月~土曜、午前8時)ヒロインの葵わかな(19)が4日、NHK大阪ホールで、同ドラマのトークイベントに登壇し、千葉雄大が演じた兄の「新一ロス」を告白した。

 「(兄は)本当にいつでも味方で、いいお兄さんでした。ほんとに。今でもお兄さんを思い出しますね」

 10カ月に及ぶ収録も、ちょうど中盤。葵の心にも、ヒロイン・てんと同じく、冒頭2週ほどで亡くなった設定の兄の思い出が強く残ったままだという。

 葵はこの日、放送スタートから約1カ月で初めてのイベント。ヒロイン付女中役で出演する徳永えり(29)、芸人アサリ役を演じる前野朋哉(31)とともに、トークイベントに出演した。

 放送1カ月を振り返る映像とともにトークを進め、兄新一とのからみ映像を見て、葵は「なつかしい…」。新一は放送2週の10月14日放送分で衝撃の“ナレ死”をしてしまい、視聴者の間でも「新一ロス」がしばらく広がっていた。

 その「新一ロス」について、葵も告白した。

 「てんちゃんは、あれからもいろんな人に会い、刺激を受けて変化し、成長していきますが、箱入り娘時代、何も分からなかった時代に、きちんと教えてくれ、後のてんちゃんの根幹を作ってくれたのが、新一兄さんでした。今も思い出しながら(演技を)ですね」

 ヒロイン像形成の上で、葵自身もてんの心情を考え、今なお、千葉が演じた兄との場面を思い出しつつ、収録を進めているそうだ。

 ドラマには、夢を追う夫役の松坂桃李、完璧な理解者役の高橋一生、幼なじみの浜田岳ら、魅力的な男性が登場し、次々に物語りを引っ張っていく。

 ここまでは、夫・藤吉の“ダメンズ”ぶりが浮き彫りになっており、葵も「藤吉さんは、ダメな人ですね。勢いでいっちゃう部分もあって。そういうまっすぐないちずさがあって、情熱家ではあるんですけど…」と話すと、大笑いした。

 ただし、イベント終盤に現れた番組の後藤高久チーフ・プロデューサーが「これからの放送では、藤吉がかっこよくなっていきますよ」と予告。これに、葵も呼応し、大きくうなずき「はい! 本当にそうです!」と、うっとりした表情で話していた。