先日、日本ジュエリーベストドレッサー賞授賞式を取材した。女優浅野ゆう子(57)が同世代男性との結婚発表後、初の公の場とあって、浅野の一挙手一投足を見逃すまいと取材したが、個人的には、40代部門受賞者の遼河はるひ(42)もとても印象に残った。

 遼河は宝塚男役出身。「第2の人生を女性として生きてみたいと思ったのが、退団理由でした」と明かし「1粒のダイヤが似合うような女性になりたい。まだまだ男役のクセが取れませんが、女性として少しは自信が持てるようになりました」と受賞を心から喜んだ。さらに「ジュエリーをプレゼントしてくれる男性は私のまわりにおりません」と断言した上で「自ら足しげく店に足を運び、購入したいと思います」と話し、会場から笑いと温かい拍手を受けていた。

 舞台上で、ジュエリーを購入してくれる交際相手がいない現状を明かした上で「自分で頑張って買います」と意気込むのは、無理しているようにも見えなかった。スピーチ全体を通してみると、女性らしくありたい気持ちがにじみ出ていた。素直で潔いスピーチは、とても格好良かった。

 贈られたジュエリーが白いドレスに映えて、とても似合っていた。ジュエリーをつけこなす大人の女性として、美しかった。女性らしい見た目と違い、トークには素直さと潔さを感じさせる。このギャップを魅力に感じ、バラエティーで引っ張りだこになるのも分かる気がした。