秋元康氏プロデュースの女性アイドルグループ、ラストアイドルが19日、東京ドームシティホールで、デビュー1周年記念コンサートを行った。

1期生22人、2期生12人、2期生アンダー18人の総勢52人が、コンサートでは結成以来初めて一堂に会した。4人組ユニットGood Tearsの朝日花奈(21)が「1期生22人、2期生12人、2期生のアンダー18人の全員がそろった過去最大のコンサートです!」と紹介すると、場内は大盛り上がり。6人組Someday Somewhere(サムサム)の清原梨央(18)は「人数が増えてスケールアップしたラストアイドルを見せたい」と意気込んだ。

序盤は1期生の5ユニットが、ユニット同士のバトルで歌った楽曲を披露した。サムサムの「この恋はトランジット」では場内が緑のペンライトに、王道アイドル系3人組シュークリームロケッツの「君のAchoo!」では、ピンクのペンライトに染まるなど、一体感に包まれた。場内画面には番組のバトルの様子も映し出され、2500人のファンは感慨深げに見つめながら声援を送っていた。

中盤は、コンサートならではの演出でファンを楽しませた。来年1月25日公開の映画「がっこうぐらし!」(柴田一成監督)に主演する阿部菜々実(16)長月翠(18)間島和奏(18)清原による寸劇が行われた。さらに番組審査員のマーティ・フリードマンがギターで、楽曲プロデューサーを務めた作曲家後藤次利氏がベースでゲスト参加し、5人組LaLuceと「Everything will be all right」でのセッションが実現。育ての親との競演に、長月翠(18)は「セッションできてとてもうれしかったです」と声を弾ませた。

52人の大所帯になったとあって、後輩から先輩への質問コーナーも設けられた。2期生アンダーの高橋美海(18)が「握手会での釣り(ファンを誘惑する)ぜりふを教えて下さい」と質問すると、鈴木遥夏(15)が「ずっと隠してきたけど…大好きだよ」と演じきり、ファンは大歓声。逆に西村歩乃果(23)が「絶対、一緒にいようね」と続くと、石川夏海(22)から「(来場している)ご両親に言われるよ。『恥ずかしいことしてるね~』って」と突っ込まれていた。

生き馬の目を抜く芸能界で生き残ろうと、52人は番組内で個人戦、ユニット線とさまざまな戦いを繰り広げてきた。本編ラスト、デビュー曲「バンドワゴン」を歌い終わると、密度の濃い1年を振り返ったのか、長月が感激の涙を流した。アンコールで「明日の空を見上げるために」のピアノ伴奏を担当した西村は、失敗してしまい、「次はもっと練習しておきます。もう最悪~」と、ステージに突っ伏して号泣。メンバーに慰められていた。

1期生全員参加の3枚目シングル「好きで好きでしょうがない」、2期生が歌う最新シングル「愛しか武器がない」など、ファミリーの全32曲を披露し、やりきり感満点のステージとなった。相澤瑠香(19)が「どんな景色よりもすてきなものを見せてもらいました。すてきな時間をありがとう」と感激に浸っていると、天然キャラの安田愛里(19)は「ひと皮むけました! 楽しかったぁ~」と笑顔で振り返り、場内を笑いに包んでいた。