元たまの石川浩司(57)が4日、都内で、自書「懐かしの空き缶大図鑑」(東海教育研究所)出版記念ライブ&トークイベントを行った。

もともと収集癖があったという石川だが、空き缶収集を始めたきっかけは「たま」での全国ツアーだった。「ツアーで関西に行ったとき、和歌山県で関西でしか売っていなかった掛布(雅之)さんのオレンジジュースを買って、それを持ち帰ったのが始まりでした」と明かした。「たまをやったおかげで全国ツアーにも行けて、そこから34年たってこんな本も出せました。たまをやってよかったです」と話した。

その34年間で集めた数は、なんと3万個以上。コレクションには独自ルールがあって、自分で飲んだものの空き缶のみを収集しているという。「保管場所のために埼玉に引っ越しました」と笑った。

トークコーナーでは、大人の事情で掲載できなかった空き缶を紹介した。石川の解説に会場は笑いの渦だった。

この日、「たま」のボーカル、ベース滝本晃司(57)がゲスト参加した。ライブコーナーでは「(石川が)ギター持っていかないから、貸してくれって。仲良いから貸すけど」と会場を笑わせた。

たまは03年に解散したが、メンバー間の交流は今でもあることを明かした。ギターの知久寿焼(54)とは、パスカルズで一緒に活動している。95年に脱退したピアノの柳原幼一郎(56)とは、「先日ライブでたまたま一緒になって、楽屋をこじ開けて会ってきた」と会場を笑わせた。

石川は89年からTBS系列で放送されたオーディション番組「三宅裕司のいかすバンド天国」で3代目グランドイカ天キングに輝き、メジャーデビューした4人組バンド「たま」のボーカル、パーカッションを担当した。芦屋雁之助さんが演じた「裸の大将」シリーズの画家山下清を思わせるランニングシャツ姿は、今も健在だった。