米国では1日の新型コロナウイルスの新規感染者数が5万人を超える中、米アラバマ州で大学生が「誰が最初に新型コロナウイルスに感染するか」にかけるコロナパーティーを開催していたと、米ABCテレビが報じた。

地元の大学生が主催したパーティーには、コロナに感染している人が招待され、参加者は誰が最初に具合が悪くなるかに金銭をかけ、感染が発覚した人が全額もらえるルールでギャンブルを行っていたという。地元消防署にパーティーに関するうわさ話が届いたことから発覚したというが、警察当局も当初は「考えられない」と単なるうわさだと疑っていたという。どの大学の生徒が関与していたのかや参加人数などは明らかにされていない。米国ではパンデミック後、抗体を獲得するために感染を目的としたコロナパーティーが密に行われていることが問題視されていた。

アラバマ州は2日現在4万人を超える感染者と約1000人の死者が出ており、感染拡大が懸念される南部の州の1つになっている。同州ではコロナに感染が判明した場合は14日間の自己隔離を義務付けており、違反した場合は500ドルの罰金が科せられるという。テキサス州でも先月、10代の若者が多数集まるパーティーでクラスターが発生し、300人が濃厚接触者となり、100人以上に感染が確認される事態が起きるなど、若者への感染拡大が懸念されている。米国ではこのまま感染予防が不十分な場合、1日当たり10万人の新規感染者が出る恐れがあると指摘されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)