月組の大劇場公演幕開け、珠城りょう「いい空気感」

  • シェイクスピア原作の喜劇をもとにした「ピガール狂騒曲」に臨んだ月組の(左から)月城かなと、珠城りょう、美園さくら、鳳月杏(右端)ら(撮影・村上久美子)
  • 「ピガール狂騒曲」で2役を演じ、女性の姿も披露した月組トップ珠城りょう(撮影・村上久美子)

宝塚歌劇本拠地作の新型コロナウイルス長期休止から再開2作目となる月組公演「WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-」「ピガール狂騒曲」が25日、兵庫・宝塚大劇場で幕を開けた。

来夏の退団が決まったトップ珠城(たまき)りょう、トップ娘役美園さくらにとって、サヨナラ公演前の最後の本拠地作。珠城は芝居では2役を演じ、女性の姿も披露した。

和物レビューは、故真帆しぶきさん以来歌劇ファンだった歌舞伎俳優坂東玉三郎が監修し、月組にとって14年100周年イヤー以来の和装でのショーとなった。あでやかな若衆姿の珠城らは、宝塚歌劇独特の洋楽にのった和の舞いを披露。当初は4月24日開幕予定で、東京五輪開催をふまえて「日本の情緒を届けたい」と企画したものだった。

作・演出は植田紳爾氏が担当。植田氏は、そもそもの企画意図こそ「砂上の楼閣のようになってしまった」としつつも「歴史や伝統を踏まえて宝塚魂の絆の強さをお目にかけたい」と意気込む。

ミュージカル「ピガール狂騒曲」は、原田諒氏の作・演出。今公演は3月10日から稽古スタートも、4月の緊急事態宣言を受けて中断。稽古再開後は演出、振り付けも見直された。

舞台上の同時出演は原則として55人をメドに。今春入団の106期生初舞台公演でもあり、大階段のフィナーレでは上限を超えるが、原田氏によると「初舞台生には歌わせず、距離を意識して配置した」という。

再開後はオーケストラも生演奏を取りやめており、今公演では、オーケストラボックスに橋を2本架けて演出に利用。感染防止策への協議を重ねて、5カ月遅れの初日を迎えた。

7月の再開後、上演スケジュールの都合で、月組が最後の登場になった。

珠城は「4カ月ブランクがあった分、どういうふうに気持ちを持っていったらいいのか」悩んだとも吐露。ただ、すぐに「とにかく宝塚らしい、楽しいものをお届けしたいという気持ちで一致」したといい「どんどんみんなの熱量がまとまって、とてもいい空気感で(開幕を)迎えられた」と話している。

宝塚大劇場公演は11月1日まで。東京宝塚劇場は11月20日~来年1月3日。

今公演の東京千秋楽をもって、専科の松本悠里は退団する。