ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」(9月9~29日)の歌唱披露会が26日、東京公演の会場・日生劇場で行われた。韓国で大ヒットし、待望の日本初演となる作品。
歌唱披露会には、初披露の本番衣装を着用したメインキャスト8人が登場し、劇中ミュージカルナンバーを6曲披露した。
▼以下、演出家・キャストコメント
演出・白井晃氏
「韓国でロングランされている大人気作品ですが、いまの我々が台本と音楽から感じられるものを、自分たちの肉体に即した物語としてお届けしたいです。実際の未解決事件から想起して書かれましたが、なぜこんなにも長く、我々の中に記憶が残っているのかをヒントに、描いていこうと思っています。登場人物はとても一途で、“止められない感覚”があります。それが今の我々の状況で、生きることを止められない感覚と繋がるのではないでしょうか」
ダニエル役・木村達成
「ある歌詞の中で『もう止められない』と歌う部分があって、それがすごく僕の背中を後押してくれる印象的な歌です。もう後戻りできない、突き進むしかないという覚悟をくれます。(相手役)グロリアに対してもともとある前のめりな気持ちを後押ししてくれると共に、さらには悪に走る後押しすらもしてしまう。あと個人的にマントさばきをやってみたいと思っていたら、(演出の)白井さんの方からその歌の終わりでやってほしいと言われて、自分の気持ちが通じたようでうれしかったです」
ダニエル役・小野賢章
「稽古を始めた頃は、歌や動きなど、やらないといけないことに必死になっていましたが、ようやく体になじんできました。稽古場で役を追い込んでいくと、グロリアに対しても愛情だけでなく怒りなども芽生えてきて、日々の変化を感じています。自分自身の課題も変化しているので、ひとつずつクリアしていきたいです」
アンダーソン役/ジャック役・加藤和樹
「アンダーソンは、一匹おおかみなところもありながら、本心を伝えたくても伝えられない不器用さがあります。僕自身は器用ではないので、そういうところには共感しつつ、彼の心の中にある光と闇を意識してやっていきたい。ジャックはつかみどころがない役で、彼がなぜ娼婦たちを手にかけていくのかをひもときつつ、彼が持つ狂気性を、彼に寄り添いながら見つめていかなければと思っています」
アンダーソン役・松下優也
「アンダーソンという人物の内面が見えるのは、ポリーと一緒にいるときだと思っていますが、その場面は多くないうえに、言葉数も少なく、二人で歌っているわけでもないんです。せりふが少ない分、どうやって表現するかを考えがちになりますが、今回はポリーの歌や芝居に引っ張られて、居心地がよく演じられています」
ジャック役・堂珍嘉邦
「ジャックという人間を演じるとき、人をたきつけることだったり、悪の心そのものに染まり、自分以外の人間に移り変わることで快感につながることを、もっともっと増やすと、ジャックというキャラクターに厚みが出ると思っています。これから本番初日までに、さらにジャックの気持ちにダイブしていきます!」
グロリア役・May'n
「グロリアが最初ダニエルと出会って、ロンドンから抜け出すんだという、力強い前向きさには、私も心が震えますし、自分自身が夢を信じて一人で上京してきた気持ちも思い出します。大切なものを信じて、未来に向かって歩んでいく! というグロリアの姿に、とても共感しながら演じています」
ポリー役・エリアンナ
「私は、人間らしい感情的でロマンスのある役を演じたことがあまりなかったので、ポリーという役はチャレンジだと思っています。ポリーが娼婦として生きるためによろいを取って気持ちを吐露するシーンで、アンダーソンに寄りかかったら、感情があふれて涙が出そうになりました。ポリーの気持ちの根源が感じられた、ブレークスルーの瞬間でした。舞台は、誰かと一緒に作り上げていくものだと改めて体感しています」
モンロー役・田代万里生
「新聞記者であるモンローが、『ジャック・ザ・リッパー』という言葉を世に広めていくように、僕らのミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』を早く皆様にお届けしたいです。他の役は苦悩していることが多いけれど、モンローは笑っていることが多いです。稽古が佳境を迎えるなか、どんどん元気になっていく感覚があって、このエネルギーを劇場で爆発させたいです」



