合成麻薬MDMAを日本に密輸したとして麻薬特例法違反の疑いで先月逮捕されたモデルの道端ジェシカ(38)が5日、留置先の警視庁・原宿署から釈放された。署を車で出る際は、集まった報道陣の前に姿は見せなかったが、所属事務所は公式サイトで尿検査の結果が陰性だったことなどを報告した。一方この日、ジェシカの夫で米国籍の映画プロデューサー、ケネス・カオ容疑者(46)は、MDMAを密輸したとして、麻薬及び向精神薬取締法違 反の疑いで再逮捕された。

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再逮捕されたジェシカの夫のカオ容疑者は、米国で活動する、米国籍で46歳の映画プロデューサー。俳優ラッセル・クロウと、俳優ライアン・ゴズリングが主演した16年の米映画「ナイスガイズ!」では製作総指揮を担当。また遠藤周作の小説をマーティン・スコセッシ監督が映画化した16年の「沈黙 サイレンス」ではエグゼクティブプロデューサーを務めた。同作には浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形、塚本晋也、加瀬亮、小松菜奈ら日本人俳優も多数、出演している。

17年10月にジェシカが米ロサンゼルスで第1子の出産を発表した当時は、夫のカオ容疑者については明らかにしておらず、パートナーの形で関係を続けていたという。カオ容疑者はその後も映画製作を続け、18年の英・アイルランド・米合作映画「女王陛下のお気に入り」は、米アカデミー賞で最多の9部門で10ノミネートされ、英女優オリビア・コールマンが主演女優賞となった。