劇作家、演出家の野田秀樹(67)が27日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題に揺れるジャニーズ事務所のタレントについて言及した。

会見では、コロナ禍で文化芸術が「不要不急」とされた経験を踏まえ、20年2月以降の活動を振り返った。文化芸術の価値を実感できる「国際芸術祭」の開催を構想しているという。

質疑応答では、ジャニーズタレントの起用について聞かれた。「ジャニーズのレベルはひどい」などという質問もあったが、野田は「私は一概にひどいとは思わない。ジャニーズの人間を知ってますけど、私が自分の舞台に使わなかったのは、スケジュールがとれなかったから。とてもじゃないけど仕事はできなかった」と答えた。

ドラマなどに多くのジャニーズタレントがキャスティングされている現実を踏まえ、「それはジャニーズだけではないし、ジャニーズが悪いというより、企画したほう、プロデュースされたほう(の責任)が大きいかなと思いました」と論じた。「必ずしも、人気があるからいけないとも思わなかった。人気がある人って、残念ながら会うと華があったりする」と述べた。