今週の水曜に栗東トレセンを訪れました。私が携わる馬具メーカー「miru.」の鹿革製のバンデージを紹介するためでした。2年前の2月に調教師を辞めてからは、引退馬支援の活動の中でトレセン内の診療所に行くことはありましたが、厩舎や調教スタンドへ足を運んだのは初めて。騎手や調教師をはじめ、いろんな方々に「久しぶり!」と声をかけてもらい、ちょっとこそばゆいような気持ちでした(笑い)。
スタンドでは川田君と話す機会がありました。彼がまだ若い頃から、うちの厩舎の調教を手伝ってもらっていて、一緒にG1(14年エリザベス女王杯=ラキシス)を勝つこともできました。昨年はリーディングも獲得して、今年はドバイワールドCや牝馬3冠も制覇するなど、今や日本を背負って立つ騎手です。
若い頃と比べると、すごく余裕を感じます。やはり、これだけ結果を出しているからでしょう。今では海外のトップ騎手に対しても名前負けせず、臆してもいません。それには慣れが必要ですが、海外へ遠征する機会が増え、日本でも短期免許で来日する外国人騎手と競うことで、経験や自信が得られたのでしょう。
彼とは「もう次の世代を育てていく立場になったね」といった話をしました。これまでも、ユタカさん(武豊騎手)が祐一君(福永調教師)を育て、祐一君が川田君を育ててきたようなところがあります。狭い視点で見れば「ライバルを育てる」ということになりますが、日本の競馬界全体で考えると、次の世代を伸ばしていくことはとても大事なことです。
私自身も厩舎を開業してから、調教師を目指す人たちを集めて勉強会を開いていました。たしかに「ライバルを育てている」という気持ちもありましたが(笑い)、やはり高いレベルの中でしのぎを削ってこそ、世界で戦えるようになります。その方が競馬も面白くなります。そういう意味でも、今後の川田君にはますます期待しています。



