“マジックマン”との異名を持つジョアン・モレイラ騎手(40)がプリンシパルSを制したダノンエアズロック(牡、堀)とのコンビで、世代の頂点を決めるダービー(G1、芝2400メートル、26日=東京)に初騎乗する。

「日本ダービーに参加するのは初めてですが、ここ何年かはテレビでレースを見たり、結果を確認していますよ。このレースが日本の競馬界の中はもちろん、世界でも注目されているレース。参加できることは非常にありがたいですし、感謝の気持ちでいっぱいです」。

ブラジル出身の同騎手は2000年から騎乗を始め、母国での9年間で1000勝以上をマーク。09年からシンガポール、13年から香港を拠点とし、活躍を重ねた。日本では14年安田記念での香港馬グロリアスデイズで初来日。15年のワールドオールスタージョッキーズで初参戦初優勝を決め、16年8月にJRA短期騎手免許を初取得。23日時点でJRA通算594戦181勝、勝率30・5%、連対率48・3%を誇る。JRA重賞は12勝で、うちG1は18年エリザベス女王杯(リスグラシュー)、今年の桜花賞(ステレンボッシュ)の2勝を挙げている。

世界各国で行われるダービーにも多く騎乗経験があり「香港、ブラジルで2回、アルゼンチン、マカオ、シンガポールで1回ずつ勝っているよ」と振り返る。

「香港では4歳馬が出走するけど、多くの場合はその国の3歳世代のベストな馬が出てくるし、その世代の注目馬になって歴史にも残っていくと思う。ジョッキーとしてどの国のダービーも勝ちたいと思っているし、日本で僕自身8回目のダービー勝利になれるといいね」。

ダノンエアズロックとは昨年秋のアイビーS、前走プリンシパルSと2度のコンビを組み、ともに勝利。前走は好位から上がり33秒4の脚を使い、余力を持ってダービーへの最終切符をつかんだ。前走後には「馬は去年の秋よりも成長していた。次はさらによくなると思う。まだまだポテンシャルをフルに出していませんし、距離の2400メートルは問題ない。むしろ今日の2000メートルよりもさらに能力が出せると思います」と高評価を口にしていた。

プリンシパルS組は96年のレース創設以降、同年勝ち馬ダンスインザダークの2着が最高。データでは険しい壁が立ちはだかるが、22年のセレクトセール1歳馬部門で4億5000万円(税抜き)で落札された素質馬と名手のタッグなら、期待せずにはいられない。