3番人気トゥードジボン(牡5、四位)が逃げ切って、重賞初勝利を飾った。
好発から楽にハナを奪い、最後は1馬身半をつける完璧な逃走劇を演じた。勝ち時計は1分32秒9。サマーマイルシリーズ第1戦の米子Sに続く勝利。シリーズ合計18ポイントとなり、中京記念を勝ったアルナシーム(10ポイント)、米子S、関屋記念2着のディオ(9ポイント)を引き離し、優勝が近づいた。松山弘平騎手(34)もサマージョッキーシリーズで34ポイントとなり、首位を独走だ。
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8ハロンの越後路は逃走劇によって幕を閉じた。抜群のスタートを切ったトゥードジボンが外から自然とハナを奪った。松山騎手が「持ち味のスタートを決めてくれた。同型もいませんでしたし、マイペースでハナに行けた。前半すごくいい形でした」と喜ぶ絶好の展開だった。直線も余裕があった。新潟外回りの長い直線で末脚に懸ける他馬をよそに脚色は鈍らず、先頭を守り切った。上がり3ハロンを33秒3でまとめ、2着ディオに1馬身半差の完勝だった。鞍上は「追ってから突き放したように、強い勝ち方でした。新潟のコースも合っていると思いました」と独り旅を振り返った。
四位師も納得の逃げだ。「レースは水物だからね。逃げ馬はどうしても展開に左右されるからどうかと思っていたけど」と本番前は懸念していたが、好発から先頭に行く姿を見て安心した。前半3ハロンが35秒4。慌てずに脚をためられた。「テンの入りもちょうど良かった」。最後の余力は当たり前だった。理想的な競馬で懸念は杞憂(きゆう)に終わった。
サマーマイルシリーズもこのまま逃げ切る。第1戦の米子Sに続く連勝で、夏のマイル王の座は目前に迫っている。師は「それだけにこだわってはないけどね。この暑い時季によく頑張ってくれた。厩舎に帰って体調とメンタルを見ながら」と前を向く。重賞ウイナーとなり、秋には当然、G1の舞台も見えてくる。レース同様、シリーズも追跡される立場。捕まえに来るのは誰か。誰でもいい。捕まえてみろ。夏の逃げ馬がそう言っている。【舟元祐二】
◆トゥードジボン▽父 イスラボニータ▽母 コッパ(イエスバイジミニー)▽牡5▽馬主 青山洋一▽調教師 四位洋文(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 18戦6勝▽総獲得賞金 1億3976万円▽馬名の由来 ポルトガル語で「全てがうまくいく」
◆逃げ切り 新潟競馬場が左回りになった01年以降では、17年マルターズアポジー以来で、通算4頭目(他に10年レッツゴーキリシマ、15年レッドアリオン)。

