【金子真仁の獅子担日記18】賛辞の指笛、かき氷40人分、派手目のかりゆしシャツ

西武が12泊13日の長期遠征〝獅のロード〟に入った7月第1週。チーム状況が下降線の時に重なった遠征でしたが、そういう時にこそ見えてくるものもありました。月3回の獅子担日記、7月の前編です。

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■7月1日(水)

飛行機は関門海峡の上空で2度ほど、旋回した。ゲリラ豪雨を降らせそうな雲が、福岡空港周辺に漂い始めているらしい。不穏な旅立ちである。

空港で荷物を受け取り、地下鉄へ向かおうとしたら「ゴオーッ」と音がした。外は豪雨。これ、地下鉄の唐人町駅からみずほペイペイドームまで歩いたら、遠征初日にして、仕事前からいきなり全身も荷物もびしょぬれなのでは…。

東京→福岡→神戸→大阪→那覇→北海道→東京で、現地でのバス移動もいれたら総移動距離は6500キロを超える。西口文也監督(53)の「沖縄スタートで南から順に上がってくれればいいのに」というボヤキも、ごもっともだ。

西口監督は大遠征のテーマを「健康第一で」と掲げた。そこに乗っからせていただき、ほぼ1年ぶりに仕事でタクシーを使った。

試合は負けた。夜、まだ雨が降っている。今度は徒歩→地下鉄→徒歩で、天神の南へ向かった。「想夫恋」という日田やきそばの店だ。鳥越裕介1軍ヘッドコーチ(55)は大分・臼杵市出身だが、出生は日田市になるそうだ。この日は鳥越ヘッドの誕生日。雨にぬれ、1人でしっぽりと日田焼きそばを。日頃の温かく厳しいお言葉に感謝して。

福岡市内にある日田焼きそば店「想夫恋」のつけ焼きそば

福岡市内にある日田焼きそば店「想夫恋」のつけ焼きそば

■7月3日(金)

東京→福岡でのソフトバンク3連戦に、西武は残念ながら全て負けた。勢いの差は明白で、そのまま結果になった感じだ。

だから、なんとなく想定内。ここからが大事だ。山陽新幹線で神戸へ移動し、ほっともっとフィールドでのオリックス戦だ。

てこ入れがあった。2軍で好調の蛭間拓哉外野手(25)が今年初めて1軍に昇格した。1点を追う8回表、二塁手の頭上をライナーで越える同点適時打を放った。8回裏の左翼守備につく時、西武ファンたちから「いいぞ、いいぞ蛭間」のコールがあり、蛭間は帽子を取って応えた。

私は気づけなかったが、どうやら蛭間は左翼席に背を向けながら、自分に向けて小さくガッツポーズをしたという。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。