【釜山(韓国)13日=松尾幸之介】東アジアE-1選手権に臨んでいる日本代表の森保一監督(51)は、14日の香港戦での大幅な選手変更を示唆した。ボランチには川崎Fでもコンビを組むMF大島僚太(26)とA代表初招集の田中碧(21)が入ることが濃厚。代表での調整期間が少ない中、息のあったコンビの連係で森保ジャパンを初タイトルへと近づける。

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気心の知れたコンビが香港撃破のキーマンとなる。チームは冒頭15分のみ公開で約1時間半、調整。香港戦ではともに川崎FでプレーするMF大島とA代表初選出の田中碧がダブルボランチを組むことが濃厚だ。12日の戦術練習では2人がボランチに入り、サイドへの展開などを確認。田中碧は出場すれば代表デビュー戦だが「(大島と)いつもやっていることを出せれば。3バックも五輪代表でやっているのである程度わかる」と動じず、大島も「わかり合えている部分はある」と自信を口にした。

今大会は国内組のみの選出で、大半の選手は7日にリーグ最終節を終え、8日に釜山入り。疲労も抜けきれない過密日程の中で迎えた初戦の中国戦では3バックの左にDF佐々木、左シャドーにMF森島と共に広島でプレーする2人を配置。よどみない動きで森島が1アシストするなど結果につなげた。同試合後は大島、田中碧ら出番のなかった選手を中心に練習を行っており、森保監督も「(香港戦は)練習してきた選手を中心にやりたい」と初戦から大幅に選手変更する意向を明かした。

香港は大会参加4チーム中、FIFAランクは最も低い139位だが、FWジオバネらブラジル出身選手4人が名を連ねるなど油断は禁物。指揮官は「鋭いカウンターで1点を狙える相手。隙を作らないようにしたい」と引き締めた。13年以来3大会ぶりの優勝へ、2連勝で大一番の韓国戦へとつなげる。

○…唯一の大学生として大体大から選出のMF田中駿は大学のチームメートへの思いも胸に代表のピッチに立つ。香港戦では3バックの一角として出場が濃厚。試合当日の14日には大体大が全日本大学サッカー選手権の16強でIPU・環太平洋大と対戦する。「しっかり勝ってもらって僕も試合で結果を残せれば、向こうの準々決勝にもつながると思う」と力を込めた。