歌手奥田民生の母校で3年連続12回目出場の広島皆実(広島)が、国学院久我山(東京A)に敗れ、2年連続で初戦敗退した。前半15分、CKから失点。シュートも2本に抑えられ1点が遠かった。
試合終了のあいさつと同時に、広島皆実のDF二井野巧(3年)は相手のエースFW渋谷雅也(2年)の元へ駆け寄った。渋谷の裏への飛び出しを阻止していた二井野は「自分がされたくない裏の取り方を渋谷に伝えたかった。自分は裏の対応が持ち味だと思っていて、自分の裏を取れたら全国でも通用するかなと。あいつには点を取って欲しいから」。突然の相手DFからアドバイスを受けた渋谷は「自分が考えもしなかった動き方を教わった。こんなこと初めてです。とてもありがたい」と感激しきりだった。
二井野は、渋谷を抑えたが、CKからの失点を悔やみ「もうちょっとあの場面はやれたかな」とちょっぴり悔しさをにじませた。だが相手エースには「自分が伝えた裏の取り方で、もっとあいつのプレーの幅が広がってくれたらうれしいし、点を量産して久我山が上位に行ったら自分の分身みたいな気持ちがある」とエールを送った。二井野は広島大を受験するためセンター試験の準備に入る。文武両道を貫く広島皆実のDFは、最後までスポーツマンシップにあふれていた。



