川崎Fが最下位福岡に引き分け、2位に転落した。

 鹿島が勝たため、自力優勝が消滅した痛い勝ち点1だった。

 MF中村憲剛(35)が背中と腰の痛みで欠場し、エースFW大久保嘉人(34)がキャプテンマークを巻きピッチに立ったが、精神的支柱の欠場は痛かった。優勝争いの重圧から、入りが悪く序盤にカウンターから簡単に2失点した。FW小林悠(28)の得点と、大久保のPKでの得点で追いついたが、逆転まではいかなかった。

 大久保は「痛いね。非常に痛いですね。入り方が悪かったし、今日に限って自信をもってやっていなかった」と悔やんだ。今季は終盤の得点が多く、選手が常に「先制されても逆転できる」と口にしてきたが、この日は焦りからのミスが目立ち、「ここ一番」の試合で勝ちきれなかった。昨季もJ2に降格した清水、山形から勝ち点を取りこぼし、昨年までの姿に逆戻りとなった。

 だが、クラブ史上初のタイトルの可能性はわずかながら残っている。大久保は「残留争いの方がもっとキツイよ。ここまで来られたのは自信持っていいし、次に勝つことに集中したい。おれたちはうまいという、自信を持ってやりたい」とすぐさま、次節の大宮戦に目を向けた。