町田ゼルビアは、J2で優勝し18年はJ1で戦う湘南ベルマーレ相手に、シュート数で10対7と上回るなど、戦い抜いた末に引き分けた。相馬直樹監督(46)は「選手がアグレッシブに前に重心を置いてくれた。J1にいく湘南さん相手の姿勢は、僕は誇りに思う」と選手をたたえた。

 一方で、16年の7位を大きく下回る16位で今季を終え、監督5季目(通算では6季目)となる18年を前に「僕が勉強しないといけない。やはり、マンネリといった部分は、いろいろな部分の中であるんじゃないか」と自身の改革の必要性を強く訴えた。

 この日は、前節12日のレノファ山口戦まで7分け3敗と10試合、未勝利が続いていた姿がウソのように、王者湘南を押し込んだ。前半32分、MF平戸太貴(20)が左FKをFW中島裕希(33)の足元に送ると、中島がDF山根視来を背負いながらターンして、右足でゴール。後半15分に追いつかれたが、その後も、局面で体を激しくぶつけ合い、湘南相手に全く引かなかった。相馬監督は「もちろん、勝たなくてはいけないんですけど、終わった時に出し切った、やり切ったという試合を少しでも…全ては難しいけれど、いけることを選手は示した」と評価した。

 その上で、自らの変革の必要性について踏み込んで語った。

 相馬監督 (マンネリが)勝てるゲームがドローになったり、負けなくてもいいゲームをドローに持ち込めなかったりに、つながっているのかなと。もう1度、しっかりとリフレッシュして1年間、スタートから非常に長丁場の42節ですけど毎試合、今日のような勢いで戦えるグループ、雰囲気をつくらなければいけないと感じています。その上で止める、蹴るであったり、戦術的にも徹底すべきところ、幅を付けるところも出てくると思う。一番は、グループのマインドをリセット、リフレッシュと言いますか…私自身が、そこを一番、持たないといけないかなと思っています。

 相馬監督が自らをどう変革し、チームをどう改革するか…。相馬監督にとって18年は、20年のJ1ライセンス取得という目標を掲げるクラブから、強化の継続を託された手腕が問われる1年になりそうだ。【村上幸将】