浦和レッズが、FW李忠成(32)の、前節9日の名古屋グランパス戦に続く連発で、J1リーグ戦で首位のサンフレッチェ広島に勝ち、C組首位で6月2、9日に行われるプレーオフ進出を決めた。

 互いに前半は決め手を欠く中、勝ち点7の3位で、勝たないとプレーオフ進出の望みが絶たれる広島は、J1リーグ戦トップ10ゴールのエースFWパトリックを後半開始から投入し、ボールを集めた。パトリックは同14、18分に右サイドをドリブル突破して強烈なシュートを放つも、枠を外した。

 一方、浦和も後半12分にMF長沢和輝に代えてFW武藤雄樹を投入。すると同21分、広島ペナルティーエリア正面でMF阿部勇樹が放ったシュートが、ペナルティーエリア内にいた広島MF森島司の手に当たってPKを獲得。そのPKを、李が左足で右方向に蹴ったが、リーグ戦14試合でJ1で唯一の1ケタ失点となる6失点の堅守を誇る、広島GK林卓人に止められた。

 そして後半31分、ついに浦和が先制した。キュラソー代表MFマルティノス(27)が広島ペナルティーエリア手前でプレスをかけて奪ったボールを、李が拾い、DF2人に寄せられながらも、左足を振り抜きゴール右に決めた。林の壁を打ち抜き“リベンジ”を果たした李は、両手を突き上げて歓喜を爆発させた。

 李は試合後「自分は全試合、出ていた。今日はPKを決め損なったので、絶対に決めようと思った」などと振り返った。