ガンバ大阪がセレッソ大阪に1-0で下した63度目の大阪ダービーでは、試合前に初めてG大阪の遠藤保仁コーチ(44)がげきを飛ばし、雰囲気を盛り上げたことが勝因にもなった。

FW宇佐美貴史(32)は、キックオフ前のロッカールームでのひと幕について「ヤットさん(遠藤コーチ)が初めて僕らの前で話をして、気持ちを高めてくれた。それはやっぱりすごかった。ダニ(ポヤトス監督)も普段高めてくれるけど(ダービーの)特別感をあおるために今日はヤットさんに話してもらいたいっていうことだった」と振り返る。

そこでレジェンドが口にしたのは「誇りを持って戦おう。今日勝つのはあいつらじゃない、勝って喜ぶのはあいつらじゃないよ」というものだったと宇佐美は振り返る。

いつもと違う“儀式”が大きな影響をもたらしたことは、DF福岡将太(28)も感じていた。「ここは気持ちだって話をしてくれたのはすごく大きかったし、今までいろんなことを経験してきた人がそう言ってくれて、気合の入った試合になった」。

これで気持ちを高めて試合に臨んだG大阪は、ダービー10戦ぶりとなる白星。勝利後のロッカールームでも、遠藤コーチからの言葉があったという。

宇佐美によると「ダニは『俺が話したら泣いてしまうから』とヤットさんに話してもらうことになって、(遠藤コーチが)『お前たち最高だぜ!』って締めてくれた」。

G大阪がこの日立ち上がりから積極性を見せられたのは、前回勝利した19年5月のダービーでもピッチに立っていた今季の“新戦力”の影響があってこそだった。【永田淳】

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