帝京長岡(新潟)が青森山田を破り、新潟県勢初の4強入りを果たした。0-1の前半35分、MF永井仁之(3年)が同点ゴールを決める。勢いに乗った後半はMF水川昌志、FW安野匠(ともに3年)を軸に優位にゲームを進め、70分を戦い抜く。迎えたPK戦はGK小林脩晃(3年)が躍動。相手4人目のキックをセーブするなど3つのミスを誘発し、激戦を制した。8月2日の準決勝は昌平(埼玉)と対戦する。
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県勢の新たな扉を開いたのは、やはり、帝京長岡だった。前半11分に先制を許すも、選手たちは落ち着いていた。中央を固め、奪ったボールをロングキックで押し返す相手を足元の技術で圧倒する。同35分、水川がさし込んだ縦パスをFW柳田夢輝(3年)が流し、最後は永井が右足で仕留めて同点。後半も人とボールが連動しながら前進する「これぞ、帝京長岡」というサッカーを展開した。司令塔の水川は「中央を警戒されている感じはあったが、しつこく攻めることができた」と振り返った。
柳ケ浦(大分)との1回戦から3試合で13得点無失点と攻守にバランスが取れている帝京長岡は、この日もスペクタクルなサッカーを披露。大会初失点で先制点を献上するも、それ以外の時間は攻撃、技術、球際の強度、攻守の切り替えなど全てで上回った。古沢徹監督(38)は「練習から技術に情熱を乗せてプレーすることは強調して取り組んでいる。多くの舞台を経験しながら積み上げられている部分」とうなずいた。
冬の全国選手権では19、20年と連続で4強入りも、夏の全国総体はこれまで7度の挑戦で2回戦の壁を越えられずにいた。「せっかく勝ち上がった準々決勝。青森山田さんに胸を借りるつもりでぶつかっていった」と古沢監督。今季から初参戦する高校年代最高峰のプレミアリーグで揉まれ、力を伸ばすチームは現在、西地区5位を走る。この日の相手は同リーグ東地区7位の強豪校だったが、自分たちのスタイルを貫いて勝ちきった。
県勢初の4強入りも、ここがゴールではない。監督、スタッフ、選手たちは次の昌平戦に向け「まだ何も成し遂げていない。次も全力でぶつかっていく」と、この日の勝利に気持ちを切らさなかった。【小林忠】
○…GK小林は「うちは(全国選手権を含め)PKで勝てないジンクスがあるので、自分が3本止めるしかないと思っていた。(キック)ストップは1本だけだったけど、3本ミスを誘えてよかった」と笑顔を見せた。1年秋からゴールマウスに立つ守護神に対し古沢監督は、「経験値が高く、ゲームの流れを読む力がある子。PK戦はやってくれると思っていた」とたたえた。



