ピッチ上でひときわ目立つ長髪を揺らし、DFとして全8試合にフル出場した。スペインの優勝に大きく貢献したマルク・ククレリャ(27)は、軽度の自閉スペクトラム症(ASD)がある子どもの父として、ピッチ外では積極的に障害について発信する一面を持つ。
昨年ドキュメンタリー番組で、2019年にパートナーとの間に生まれた長男マテオ君の発達障害を公表した。スペイン代表の主力として華やかな舞台で活躍する一方、番組で「完璧な人生と思われるが、普通の人と同じように悩みを抱えながら生きている」と語った。
21年にイングランド・プレミアリーグのブライトンに加入。母国から引っ越した英国にマテオ君がなじめず、スペインのメディアに「子どもが苦しむ姿を見ることほどつらいことはない」と当時の苦悩を明かした。
3歳でASDと診断された。環境の変化への適応が苦手などの特性を知り「ありのままの彼を誇りに思う」と受け入れられるようになった。
公表後の反響は大きく「多くの感謝の言葉をもらった」という。米大陸の長距離移動が多かった今大会。マテオ君は準決勝まで現地観戦を控えたが、決勝は母やきょうだいと観客席で応援した。表彰式後、ククレリャは芝生の上で黄金のトロフィーとともに長男を抱きしめ「ただただ誇らしい」と感慨に浸った。


