女子中距離の田中希実(23=ニューバランス)が15分10秒63で優勝を飾り、1500メートルとの2冠を達成した。2年連続同種目2冠は史上初。今夏の世界選手権(ブダペスト)の参加標準記録(14分57秒00)には及ばなかったものの、他を圧倒する走りで偉業を成し遂げた。

「NB(ニューバランス)」の文字が刻まれたユニホームをまとって初めての日本選手権。プロ初陣の金栗記念(4月8日、熊本)では1500メートルに出場して4分20秒11で2位と苦いスタートとなったが、セイコーゴールデングランプリ(5月21日、横浜)では同種目4分11秒56で優勝。後半のスパートを意識し、迫る海外勢にも勝ちきっていた。

1500メートル後のインタビューでは「5000メートルでもスタミナがあるところをみせたい」と意気込んでいた田中。言葉どおりの走りで、地力の強さを見せつけた。