日本新記録を樹立した前田穂南(27)が所属する天満屋は、岡山、広島、鳥取に店舗を持つ老舗百貨店で、1829年(文政12)に創業された。

クレジットやスポーツ施設運営、レンタカー、旅行、警備、運輸、印刷、人材サービスなどの事業も手がけ、岡山市に本社を置く。連結グループ会社は25社を数え、総従業員数は5790人。

女子陸上部は1992年(平4)4月に創部され、同年11月の淡路島女子駅伝4位が、主だった大会でのスタートとなった。

96年4月にヘッドコーチから昇格した武冨豊監督(69)の下、五輪へは00年シドニー大会で山口衛里、04年アテネ大会で坂本直子、08年北京大会で中村友梨香、12年ロンドン大会で重友梨佐と、4大会連続で送り込んだ。

16年リオデジャネイロ大会ではその記録こそ途切れたが、21年東京大会では前田が選ばれ、天満屋からは5人目となった。パリ大会も前田が決まれば、のべ6人目になる。

この日、岡山県から新幹線と貸し切りバスに分かれて、本社からOBらを含めて約40人の応援団がやってきた。

本社OBで、かつて外商部で勤務していた友杉章さん(73)は「陸上部の存在は、我々社員のモチベーションになっている。監督、コーチといった指導者もすごい。創業195周年の節目で、OBとしてもうれしい」と、前田の快挙達成を喜んだ。

19年世界選手権(ドーハ)女子マラソン7位入賞の谷本観月(29)は、後輩の前田について「しんどい時も(全体練習後に)走りにいく。先輩の私がついていく感じです」と、日頃の姿勢を絶賛していた。