世界9位の錦織圭(27=日清食品)が、“くせ者”を下し、2年連続5度目の3回戦進出だ。予選勝者で同122位のセルジー・スタホフスキー(ウクライナ)に6-4、6-7、6-1、7-6で勝ち、「芝が強い選手なので、タフな試合になると思っていた」とほっとした表情を見せた。3回戦では、同19位のバウティスタ(スペイン)と対戦する。

 相手は“くせ者”だ。サーブ&ボレーに、ドロップショット。バックハンドの低く滑るスライスと、芝にぴったりのトリッキーなプレーで、13年大会2回戦で、当時、7度の優勝を誇ったフェデラーを倒した。

 そのくせ者に、どうしても勝ちたかった。相手は予選上がりだが、予選決勝で勝ったのが伊藤竜馬。その試合、スタコフスキーは、相当、判定に文句をつけかき回したらしい。それを聞いた錦織は「竜ちゃんが、いちゃもんをつけられて負けた。リベンジしたい」。おとこ気を見せて、伊藤のリベンジと、相手から自身も初の1勝を挙げ、3回戦進出を決めた。