【メルボルン=吉松忠弘】ドラゴン・フォアが戻ってきた。主催者推薦のアジア枠を獲得した世界146位の伊藤竜馬(31=北日本物産)が、13年以来全豪7年ぶりの勝利を挙げた。同123位のグンネスワラン(インド)に6-4、6-2、7-6のストレート勝ちだ。

伊藤は、自慢のフォアの豪打で、12年10月には自己最高の世界60位にまでなった。14年楽天ジャパンオープン1回戦では、当時世界4位のバブリンカ(スイス)を下す金星も挙げた。しかし、けがも多く、その後、低迷したが、ようやく復活の兆しが見え始めた。父孝治さんが、坂本龍馬が好きで名付けた名前から、ついたフォアの愛称が「ドラゴン・ショット」。この日は、そのドラゴン・ショットに加えて強化されたバックの切れ味も加わり、見事なストレート勝ちだ。

試合後のコート上では「何とも言えない気持ち。ここまであきらめないで、チャレンジしてきた。手術から思うようなプレーできず、毎日頑張ってきた」と笑顔を見せた。

次戦は、同大会最多7回の優勝を誇る第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。「ジョコビッチと対戦したいと思って1回戦は頑張った。コートで戦える喜びをかみしめて楽しみたい」と大物との対戦を待ち望んだ。

◆全豪オープンテニスは、WOWOWで1月20日~2月2日、連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。大会第2日はWOWOWテニスサイト・WOWOW公式YouTubeで無料配信