カーリング女子の26年ミラノ・コルティナ五輪最終予選代表決定戦が14日まで北海道稚内市で行われ、フォルティウスが12月の最終予選(カナダ・ケロウナ)出場権を獲得した。開幕2連敗の“崖っぷち”からはい上がり、SC軽井沢クとロコ・ソラーレとの三つどもえを制した。元日本代表サードの市川美余氏(36)が勝因と、五輪の残り2枠を争う最終予選の展望を解説した。
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フォルティウスは安定感が抜群だった。3チームの実力は互角だったが、唯一調子を落とさなかった。今回は4年前と逆のパターン。22年北京五輪の決定戦はロコ・ソラーレに2連勝から3連敗。今回は2連敗から巻き返し、4年で克服できていた。好調の要因を作ったのはリード近江谷杏菜選手。ショット成功率は95%超。すべての作戦の基盤になっていた。スキップ吉村紗也香選手が最後にスーパーショットを決めて勝ったが、そこに至るまでの形作りが光った。私は中部電力時代、14年ソチ五輪に向けた決定戦に出場した。人生をかけた戦いで、他大会と違うプレッシャーがあった。その舞台で吉村選手は自分の作戦を貫けていたのはすごい。他メンバーは「五輪に連れていく」と繰り返し発言していて、チーム一丸で戦えていた。
前評判と違ったのはSC軽井沢ク。4人の平均年齢22・8歳の若いチームだが素晴らしかった。札幌国際大の三浦由唯菜選手を起用し波に乗れた。スキップ上野美優選手はプレッシャーのかかるショットも多かったが、さすが。22年世界ジュニア選手権金メダリストの実力通りに決めていた。2年連続日本選手権準Vの北海道銀行なども含め日本女子は層が厚くなった。4年後はガラッとチームが変わっているかもしれない。
3大会連続五輪を逃したロコはスキップ藤沢五月選手のスーパーショット頼みだった。連勝発進したが、波があり3連敗。4年前は連敗から切り替えたが、今回は起爆剤がなかった。ロコは「人生の中のカーリング」としてどの大会も平等に臨む。フォルティウスと五輪にかける差が出た。
12月に最終予選で五輪の残り2枠を争う。フォルティウスは3月に世界選手権を戦い、世界の肌感覚を持っている。当時は作戦に迷いがあり、守りに入って4勝8敗。気迫が感じられなかった。今は五輪へ覚悟を感じるので、五輪切符を獲得できると思う。(元日本代表サード)


