日本のエースが「雪辱トライ」で進化を示す。世界ランキング11位の日本代表は今日3日、19年ワールドカップ(W杯)日本大会の開幕戦の会場となる、東京・味の素スタジアムで、同1位ニュージーランド代表「オールブラックス」に挑む。絶好調のWTB福岡堅樹(26=パナソニック)は、13年の前回対戦時に、あと1歩のところでトライを阻まれた。最強軍団からの6年越しのトライで、チームを大金星に導く。
絶好調のエースが、堂々のトライ宣言だ。約1時間の最終調整を終えた福岡は、自信に満ちた表情で思いを語った。「あの時、世界の壁を痛感した。その雪辱を果たしたい。普段はトライにはこだわらないが、明日は取りたい」。頭に浮かんでいたのは、5年前の記憶。13年11月、21歳の時に感じた、「オールブラックス」の強さだった。
東京・秩父宮でのテストマッチは、6-54のワンサイド。2PGに抑えられていた日本は、終了間際にようやく敵陣深くに攻め込み、左に展開した。ボールを受けた福岡がインゴールに飛び込むのとほぼ同時に、NZの大黒柱、NO8リッチー・マコウ主将が猛然とタックル。ビデオ判定の結果、先にタッチの外にはじき出されたと判断され、トライは認められなかった。
わずか数センチ。だが、その差に、勝敗が決まった状況でも絶対に手を抜かない、最強軍団の誇りと意地を見た。5年ぶりの再戦は自身の成長を証明する舞台。「あの時の壁を、今回越えたい」と言葉に力を込めた。
ニュージーランドは、主力は不在も、来年のW杯のメンバー入りに燃える若手を中心に、鼻息荒く日本に襲いかかってくる。オールブラックスとのテストマッチでトライを奪えば、87年の沖土居、95年W杯で2トライを挙げた梶原、11年W杯の小野沢に続き、日本で4人目。「自信はあるが、過信はしない。しっかりとチームをリードしたい」と福岡。50メートル5秒8のスピードスターが、番狂わせの突破口を開く。【奥山将志】



