女子走り幅跳び(義足・機能障がいT64)で東京パラリンピック代表に内定している中西麻耶(35=阪急交通社)が、自らの日本記録を19センチ更新する5メートル70で優勝した。新型コロナウイルスの影響で東京パラは1年延期されたが、あえて今夏にピークを合わせる調整法で世界女王の実力を示した。男子走り幅跳び(義足・機能障がいT63)は東京パラ内定の山本篤(新日本住設)が6メートル49で制した。

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スピードに乗った助走から踏み切りのタイミングがピタリと合った。中西の体が熱気の中を舞う。4回目に5メートル70。16年のこの大会でマークした自己ベストを19センチも上回る日本新にスタンドの選手仲間からもどよめきが起こった。「練習から調子がよかった。できれば80を跳びたかった」。貪欲なコメントに自信がにじんだ。

昨年11月の世界選手権(ドバイ)を5メートル37で制して東京パラ代表に内定した。女王として今夏の金メダルへ調整を進めたが、大会は1年延期。しかし、昨年からコンビを組む荒川コーチと相談し、ピーキングを試すために調整ペースを変えなかった。公園や河川敷でも走り、練習の質を落とさなかった。家族を守るためにコロナ拡大前に故郷の大分を離れ、コーチの住む大阪で1人暮らしも始めた。

走力が向上した。踏み切りさえ合えば6メートルの大台も見えてくる。「これで世界の選手と戦えると思う」。4大会連続出場となる東京パラへ、シミュレーションは完了した。

▽男子やり投げ(上肢障がいF46)・山崎晃裕(順大職員=60メートル09で制し、東京パラ出場を争う世界ランキングで圏内の5位に浮上)「まだ戦いは終わっていない。東京の金メダルが目標なので、もっと上げていきたい」