ガールズケイリンコレクションが9Rで行われた。

 山原さくら(23=高知)が、ガールズ特別レース10回目の挑戦でついに優勝を手にした。レースは先行態勢に入った奥井迪に追い上げ、無風の番手回り。「誰かが仕掛けてきたら、合わせて踏もう」と準備していたが、強敵の落車もあって脚力を温存できた。最終2センターからまくり気味に持ち出し、懸命に粘り込む奥井をとらえた。

 後輩期からも力のある選手が出てきて、特別レース制覇をあきらめかけたとき、「自分の殻を破るため」(山原)、小倉に出稽古に行った。「みなさんが迎え入れてくれて、いい練習をさせてもらった。まずは小倉の人たちに感謝したい」と笑顔で話した。

 実父・利秀の背中を追って輪界入りした山原。今では稼ぎの面でも父を超えている。「父への感謝は少しだけ。それより、自分がもっと頑張ってほしいですね(笑い)」と山原流の愛情がこもったエールで締めくくった。【村上正洋】