スピード王・新田祐大(30=福島)がKEIRINグランプリ初戴冠だ。「ヤマを張れ」の本紙予想・山本幸史は、前団が大混戦になり、新田が大外をまくり切ると読んだ。

【山本幸史・ヤマを張れ】

 ◆11R:KEIRINグランプリ 強者たちが集うグランプリこそ、新田にVチャンスが転がり込んでくる。GPには2年連続3度目の出場。昨年はあと1歩の2着に迫った。手を伸ばせば届く位置にいるのは間違いない。「初めてのGPは緊張した状態で終わってしまったが、去年はしっかりと勝ちにこだわるレースができた。去年と同じく落ち着いている」。新田の脳裏には勝つイメージが湧いている。

 相手が強くなるほど、自慢の豪脚がうなりを上げる。4日制以上の初G1は昨年3月の日本選手権。競輪では最高峰G1だ。この決勝では武田-平原の先まくりに、井上昌己が番手まくりで抵抗。新田の後ろからは浅井も襲い掛かる大激戦だったが、前団をまくり、外を伸びての横一線のゴールを制した男。今回のGPメンバーのような仕掛けの早いメンバーほど、展開は大いにもつれる。最後にその外を踏める脚力を持つのは、輪界では新田だけだ。

 岩津が京都3番手を選択したことで、先頭の稲垣の先行確率は大幅にアップした。ここに中団から平原、浅井が襲い掛かる。となれば、最終バックの前団は隊列が短くなる。「笑って終われるようなレースをしたい」。こちらも車券を当てて笑いたい。

 新田追走の☆渡辺は次位有力候補だが、車券的な妙味から平原の仕掛けに乗る○武田との力勝負が本線。立川が大得意の▲村上、そして最強オールラウンダー△平原は連下から外せない。3着に浅井を加え、3連単は(9)-(6)(3)(4)(1)-(6)(3)(4)(1)(8)の16点勝負。