【大上悟・オレに任せろ】

 ◆12R:特選 梅雨明けも間近に迫った伊豆を舞台に落車明けの男が夏本番を告げる。

 平原康多は前場所の久留米G3は3連勝で決勝に勝ち上がったものの落車のアクシデント。2月のG1全日本選抜を制した後も2場所後の川崎G3で落車するなどパフォーマンスを発揮した後にアクシデントという負の連鎖が、ここ数年は定番化している。強靱(きょうじん)な心身を誇る平原でも落車のダメージが好材料になるわけがない。それでも平原は買える!

 ポイントは5つ!

 <1>軽傷 「打撲がなくて擦過傷だけ。軽傷だったのですぐに練習も再開できて体の不安はゼロ」。

 <2>実戦初投入の武器 「練習で使用している超硬いフレーム。外国人選手が使用するものと同じ硬さ。使いこなせれば大きな武器になる。前回の落車でフレームが壊れたおかげで実戦でテストできる」。

 <3>別線に黄色信号 深谷知広が直前に自転車競技のジャパントラックカップで落車して右半身を強打。「今シリーズを走れるか心配」(深谷)。番手の浅井康太も目標不発ならピンチに陥る。スピード断然の新田祐大は、G1高松宮記念杯を制覇して連続Vを狙うが、ここは単騎だけに苦しい。まくり鋭い郡司浩平は渡辺雄太の番手。経験値の少ない渡辺の仕掛け次第だ。

 <4>リベンジ 久留米G3決勝は最終ホームで稲垣裕之と接触して落車。因縁の稲垣をパワーでねじ伏せて決着をつける。

 <5>黄金連係 鉄の結束を誇る武田豊樹が番手なら平原の不安一掃。「武田さんの前でやる以上はやることは1つ」。

 青板すぎから南関勢が早仕掛け。中部勢がたたいたところを京都勢がカマして主導権。この流れを見極め平原がまくり一撃。村上義弘のブロックで足を使うと武田の差し目も一考。3連単(7)=(2)から(1)(5)(8)(9)(3)。