3日目の準決12Rは、岩井芯が力強い走りで決勝入りを決めた。レースは中団を取って、佐藤壮志をたたいて主導権。佐藤が「合わせられる気がしなかった」と言うほどのスピードの違いだった。番手で決勝に進んだ上田国広は「抜けると思って踏んだが全く駄目だった」と岩井の強さを認めた。

準決12Rで逃げ切った岩井芯にヤマコウは熱視線を送る
準決12Rで逃げ切った岩井芯にヤマコウは熱視線を送る

岩井は、3月の大垣G3で逃げ切りはなかったものの、力強い先行が印象に残った。今節は2予から先行逃げ切り。これだけ強いと、先場所の岐阜F1や1予の走りに違和感が残った。「経験不足もあるし、迷いもあった」と振り返る。今の競輪に大切なのは「カマす力」。大ギアの影響や誘導タイムの高速化でレースが急激に変化している。

我々の時代では先行の亜流だったカマシが今、見直されている。1周半からスピードを乗せて、ゴールまで一気に踏み切る力が必要だ。ただ、そのタイミングは必ず来るわけではないのでレースを読む力が必要になる。ペースが上がり、前団が上がると、3角では登りながらダッシュを決めなければならない。レース巧者が増えると、そう組み立てる。

決勝は2段駆け濃厚な九州勢を相手に主導権を取ることになる。今の岩井は、苦しくても逃げて威圧感を与える立場だ。それらを貫いて優勝をつかむ脚力は十分ある。(日刊スポーツ評論家)