オートレース34期生の卒業式が5日、茨城・下妻市のオートレース選手養成所で行われた。34期20人を代表し、養成所での最優秀賞を受賞した上和田拓海(22=川口)が答辞を述べた。

優秀賞は野本佳章(31=伊勢崎)と、女子で初めて松尾彩(30=山陽)が受賞した。けがでデビューが遅れる4選手以外は、今月8日初日の飯塚開催から来月8日初日の飯塚開催までにデビュー戦を迎える。

   ◇   ◇   ◇

松尾彩が女子初の優秀賞を受賞した。「訓練自体は厳しかったですが、養成所の9カ月間、乗ることはとても楽しかった」と振り返る。

昭和63年(1988年)9月7日生まれ、30歳の『昭和の女』。平成は整備士として活躍したが、「モータースポーツに携わる仕事はしてたけど、同じ仕事の毎日。私の人生、これでいいのか、と思って」オートレーサーの道に向かった。まさに“平成ジャンプ”で、令和でプロとしてデビューする。

「年齢が高い分、可能性は若い子より低いけど、それを理由にしたくない。30代、40代で頑張ってらっしゃる方に元気、勇気、希望を与える走りができるように頑張る」と意気込む。

座右の銘は「結果に出てない努力は、していないのと一緒」。これからは「結果に出る努力をしていきたい」と力強く話す。「結果を残していくしかない」とあくまで強気だ。

プロになったからには「着実に1勝1勝、重ねていけるような選手になりたい。早いだけではなく、うまい選手になりたい」。高い理想を持って、7月8日、飯塚オートでのデビュー戦でまずはプロとして第1歩を踏み出す。【木村重成】

▽JKA笹部俊雄会長 34期生から山陽オートレース場にも女子が配属され、これで全場に女子選手が在籍し、女子だけで2レースを組むことが可能となりました。オートレース界の不動の中心選手として活躍する選手が34期生から誕生することを期待しております。

◆34期デビュー戦 飯塚所属選手は8日、川口所属選手は17日、伊勢崎所属選手は21日、浜松所属選手は22日、それぞれ所属場でデビューする。山陽所属選手は、7月8日の飯塚がデビュー戦。なお、けがでデビューが遅れる信沢綾乃、早川瑞穂、米里崇徳、石本圭耶の4選手のデビュー戦は未定。