プレミアムG1ボートレースバトルチャンピオントーナメント開幕直前連載の最終回は、地元徳島支部から唯一の出場となる興津藍(40、写真)に注目する。銀河系軍団85期の一員であり、記念戦線でも時に鋭く、手堅いレースぶりで沸かせる。勝手知ったる地元水面で、大いに暴れる。

   ◇     ◇     ◇

興津は85期同期の田村隆信とともに徳島支部を引っ張る。田村は今年の出場がかなわなかったが、BBC初代覇者。興津は今年、クラシック、オールスターとSGで連続の準優進出。ダービーも2年連続で出場とリズムは悪くない。

今の時期の鳴門は比較的、風も穏やかで水面もいいことが多い。だが冬を迎えたことで、ホーム左寄りから追い風になる北風が強くなることもある。年間のイン1着率が49・9%(20年12月~21年11月)ある割に荒れるイメージがあるのは、この風のせい。やはり慣れが必要で、地元の興津には明らかに有利だ。

東京・平和島で行われた第1回大会で、優勝戦2着だったのが地元の長田頼宗。長田は不利と思われた5枠5コースからでも、地の利を生かしきって上位に食い込んだ。勝ち上がりシステムとはいえ、舟券に絡めば次のステージに進める。興津の優出は十分にあるだろう。【中川純】(おわり)