山口拳矢(27=岐阜)がダービーでG1初制覇を飾った。表彰式にはインタビュアーとして父ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)が登場。感激のやりとりとなった。

ヤマコウ 見事、ダービー王に輝きました、山口拳矢選手です。おめでとう!!

拳矢 ありがとうございました。(大きく両手を振る)。

ヤマコウ 今の気持ちは、どうでしょう?

拳矢 ちょっと信じられない気持ちの方が大きいです。

ヤマコウ ダービー王って、なかなかなれんよ。

拳矢 いや、本当ですね。せっかく、やっとつかんだG1の決勝だったので、何とか爪痕を残そうと思いました。

ヤマコウ どのあたりから優勝の手応えがあったのでしょう?

拳矢 最後、差したかな? とも思いましたが、勘違いでガッツポーズも恥ずかしいので、モニターを見て自分(の映像)が抜かれていたので、そこで確信しました。

ヤマコウ ゴールしたときはどんな気持ちだったのですか?

拳矢 信じられない気持ちの方が大きかったですね。

ヤマコウ 初めてのG1決勝でダービー王、どうですか?

拳矢 持ってますね。

ヤマコウ 拳矢、覚えとるか? (スタンドを指さしながら)お前、12年前、オレのグランプリ、あそこで見とったんやぞ。どう思う?

拳矢 確かにそうでした。

ヤマコウ あれからたくさん、みんなに迷惑かけて競輪選手になって、こういったところで皆さんにあいさつできることを……(声を大きくして)感謝しなさい! みなさんに感謝の気持ちと、これからの拳矢を自分の言葉で、予言してください。

拳矢 本当に初日から後ろを固めてくださった中部の先輩とか、前を走ってくれた中部の後輩とか、今日も悪天候の中、応援してくださった皆さまのおかげでG1をとることができました。まだまだグランプリもありますので、父に追いつけるように頑張ります。応援よろしくお願いします。

ヤマコウ おめでとう!(握手して、固いハグ。回した右手で背中を5度たたく)。